OUR WEDDING STORY
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 「海外で式を挙げるなんて、選択肢にありませんでした」そうおっしゃる新婦さま。理由は、大好きなおばあさまに来てほしいから。初孫だった新婦さまは、おじいさま、おばあさまの愛をたっぷり受けて育ち、おじいさまが亡くなったあと、おばあさまはまるで自分の恋人のように新婦さまを大切にされたそうです。 歳を重ね、車椅子の生活になり、目もみえにくくなったおばあさま。それでも結婚式には必ず来てほしい。そして、なにより喜んでほしい。 そんな新婦さまのお気持ちを伺って、フラワーコーディネーターがご提案したのが「1月に満開になる桜」。桜はおばあさまが大好きなお花です。 温室で丁寧に温度管理を行い、式当日に満開になった桜をウェルカムスペースへ。存在を際立たせるため、シンプルに大きな枝だけを生けました。会場に入った途端、目に飛び込んでくる季節外れの満開の桜。おばあさまは、とても驚き、同時に涙されたそうです。 後日伺った話では、おじいさまが亡くなられた日にも、外には満開の桜が咲いていたそう。ご親族のみなさまにとっても桜は特別な存在でした。 パーソナルミーティングでの何気ないひと言からはじまった桜の花の演出、それは、新婦さまがおばあさまを想う気持ちが生み出した、わすれられないワンシーンとなりました。大好きなおばあさまへ 1月に満開の桜PARTY REPORTCEREMONY: NON RELIGIOUSSEASON: WINTERHOW TO CREATETHE ONE AND ONLY WEDDING03 ITEM & PROFESSIONAL

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